アーカイブ : 2010年 8月

ロスカット

ロスカットとは、ロス(loss=損失)をカット(cut=切る)するという意味する言葉で、外国為替取引において為替の変動により、取引者の任意で設定した損失の範囲にまで相場が変動した場合、または評価損が必要証拠金に対して一定の比率(ロスカットレベル)を超えたときに、取引されているポジションの損失を自動的に確定させる取引のことを指します。

ロスカットで損失を一定の範囲内に抑えることにより、投資資金を守ることにもなりますので、ロスカットのレベルを決めて取引を行う必要性があるでしょう。

ロールオーバー

ロールオーバーとは、先物取引などに係わる建玉やFX外国為替証拠金取引において通貨を継続して保有するために、決済までの期間を自動的に繰り延べていく制度を指します。

外国為替市場で売買された取引の資金決済は、2営業日後におこなわれることになっていますが、この資金決済日を日々繰り延べていくことによって、実際の現金を受け渡すことなくポジションを維持することができます。

外国為替保証金取引では、通常、特に決められた決済期限はなく自動的にロールオーバーを行い、決済日が1日ずつ自動的に繰り延べられるので、好きなときに決済できるので長期間の投資が可能になります。

ロシア通貨危機

ロシア通貨危機,ろしあつうかきき

ロシア通貨危機とは、財政難に陥ったロシア政府が公債償還に困難をきたしたことから、1988年8月に始まった通貨危機を指します。

アメリカのヘッジファンドが多額の資金を、ロシア国債やルーブルに投入していたため、危機が拡大し各国の証券会社や投資銀行などが多額の損失を出しました。

アメリカのヘッジファンドの中でも特に、経営破綻したLTCM社にアメリカの大手銀行が多額の融資を行っていたので、大きな損失となりました。

それが引き金となり、アメリカ国内に金融不安が波及することを避けるためにアメリカ政府は、急遽、IMF融資を主導し、誘導金利を計0.75%下げるなど、金融緩和政策に転じたために大事には至りませんでしたが、アルゼンチンやブラジルなどの中南米諸国に波及することは避けられませんでした。

追い証

追い証,おいしょう

追い証とは、追加で差し入れる証拠金の「追加保証金」の略で、信用取引などにおいて、建株や代用有価証券の価格変動などの影響によって約定価額の20%(維持率)を委託保証金(建株の評価損益を通算)が下回ったときに新たに証券会社に追加を求められる、保証金のことをいいます。

オシレーター

オシレーターとは、市場の日々の値動きから、価格の絶対水準とは無関係に売り買いのシグナルが発信され、相場の強弱動向を表した指標のことをいいます。

上下に振幅するチャート、ストキャスティクス、相対力指数(RSI)、サイコロジカルラインなどは、オシレーターの一種といえます。マーケットの買われ過ぎ/売られ過ぎなどの過熱感をみるためにに用いられることが多く、センチメント指標ともいわれます

オイルマネー

オイルマネーとは、OPEC加盟国を中心とする産油国の経常収支に,対海外銀行ネット借入れ等を加え,石油輸出に係る貿易信用を控除した運用先を確定した余剰資金を指します。簡単に言えば、原油を売って得た利益のことです。

原油が少なくなる一方で資金は増加します。今後のことを考えて原油産油国はその利益を運用して利ざやで国を潤そうと考え、世界に投資を始めたのでオイルマネーと呼ばれるようになりました。

オンライントレード

オンライントレードとは、インターネット経由で売買注文を入れる取引で株や為替の取引のことをいいます。

株のオンライントレードは、1999年に手数料が完全自由化されて以降、オンライン専業証券が「取引システムの手軽さ」、「手数料の安さ」、「株価情報など情報システムの充実ぶり」などを謳って台頭し始め、オンライントレードは誰でも手軽に取引を行えるようになりました。

為替取引については、外国為替FX証拠金取引が広まり始めてから、個人投資家の間でも盛んに行われるようになってきました。各市場において、最近は、オンライントレードを行うネットトレーダーが株式市場や為替市場の値動きに大きな影響を与える存在になってきたといわれています。

円為替

円為替,えんかわせ

円為替とは、外国為替には外国通貨建と自国通貨建との二つがありますが、自国通貨権、すなわち円建の外国為替のことを指します。

円為替には、為替手形、電信為替、送金小切手などのように、国と国の国際間での決済。または資金移動の仕組、手段をいう場合と、外国における円の売買がありますが、通常は前者の意味に使用されています。

円シフト

円シフト,えんしふと

円シフトとは、通常は、外金融から円金融に移行することをいいますが、狭義では輸入金融面で輸入ユーザンスが円金融に移行することを指し、外貨建輸入ユーザンスより円金融が有利な時に円シフトが起こります。77年の一時期には内外金利差の逆転から,貿易金融を米ドルから円にシフトする動きがみられました。

円借款

円借款,えんしゃっかん

円借款とは、日本のODA(政府開発援助)で行われる有償資金援助(貸し付け)のうち、円で貸し付けるもので、政府ベースによる借款協定により行われます。

円借款による輸出の場合、船積時に代金が支払われ、輸銀等が輸入国政府等に対して直接、またはその保証により輸入代金を直接分割返済条件で貸付けるという形をとられています。また、世銀への円出資金を解除して、これを通じて借款を与える形(世銀円借款)もあります。
一般的には海外経済協力基金や輸出入銀行が財政資金を相手国政府及びその政府機関に貸付ける形式をとっています。