為替レートとは
為替レート,かわせれーと,カワセレート
為替レートとは、2国間の通貨の交換比率のことです。
たとえば、1ドル=120円のような表示のしかたを邦貨(円)建ての為替レートといいます。為替レートは、基本的に、外国為替に対する需要と供給の関係により決まります。たとえば、対ドルの円の為替レートは、円とドルの交換比率になることから、ドルの需要・円の供給(円を売ってドルを買う行為)と、円の需要・ドルの供給(ドルを売って円を買う行為)との強弱によって決定されます。ドルの需要が発生するのは、日本が米国(通貨が米ドル建ての国)などから原材料や製品を輸入する場合や、米国の債券や株式を購入するときなどで、円の需要が発生するのは、米国が日本から製品を輸入する場合や、日本の債券や株式を購入するときなどです。つまり、通貨の需要を決めるものには、経常取引から生じるものと、資本取引から生じるものの2つがあり、その相対的な関係から為替レートは決定されます。
資本取引の需要と供給の関係は、内外の金利差の影響を強く受けます。日本より米国の金利が高ければ、日本の投資家は米国の債券などを購入しようとするため、円売り・ドル買いの圧力が強まり、円安・ドル高の要因となります。近年、グローバルな投資が増えており、為替レートは、このような金利差に着目した資本移動の影響を強く受けるようになってきています。
長期的には、為替レートは各国経済の実態を反映し、経済成長率、失業率、物価等、経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)の良い国の為替レートは一般的に高くなります。なお、為替相場の変動を説明するものとして、「購買力平価説」「フロー・アプローチ」「アセット・アプローチ」などがあります。