メキシコ通貨危機
メキシコ通貨危機 ,めきしこつうかきき
メキシコ通貨危機とは、1994年12月に始まったメキシコ・ペソの暴落をきっかけに、世界的な規模で波及した通貨危機を指します。
固定相場を維持する政策のもとでの経常収支赤字の拡大は,ペソを過大評価させることとなり、メキシコ政府はペソの対ドルレートの15.27%切り下げを発表し、一挙に通貨不安を強め、変動相場制への移行を余儀なくされました。
メキシコ政府は歳出カット、経常赤字の削減、最低賃金の引き上げ抑制などの緊急経済対策をまとめる一方で、アメリカが200億ドル、IMFが178億ドルなど総額500億ドル以上にのぼる巨額の緊急融資が行われ、通貨危機はひとまず一段落しました。
メキシコ通貨危機は、中南米やアジアの新興市場、欧州にも波及し、通貨不安に見舞われた国は10ヶ国を数えました。